• やまだゆうき

カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学の研究で、脳は新しい学びをすることが苦手であることが明らかに

カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学の研究で、脳は新しい学びをすることが苦手であることが明らかに。



これまでも、脳の認識構造について語る中で、人間は「過去のデータバンク」に基づいて物事を理解することをお伝えしてきました。

それは、シンプルなテストでも分かります。

例えば、

「アップル」という文字と出会うと、いくつかの連想されるイメージが浮かんでくると思います。

リンゴだったり、PCブランドだったり、会社の名前だったりですね。


では、

「ヘプタポッド」という文字と出会うとどうでしょうか。

映画好きな人は分かるという方もいるかもしれませんが、多くの方は分からないと答えるのではないでしょうか。



私たちの脳は、自分の過去のデータバンクにリンクする情報が無ければ、それが何を指すのかを理解することはできません。

これは、大人でも子供でも、どんな文化や宗教、教育を受けたとしても全く同じ、人類共通の脳の仕組みです。




◆意識のレベルだけではなく、脳のニューロンのレベルでも確認された


この仕組みが、脳のニューロンでも起きていることが、カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学の研究で明らかになりました。


『学習の際にゼロからニューロンのつながりを再構築するのではなく、既存の「ニューロンのレパートリー」から学習済みの内容を「リサイクル」するという非効率な方法を取ることが明らかになっています。』

現在の脳科学では、脳はニューロンのつながりによって記憶していくと考えられています。

そのニューロンのつながり方が、新しい刺激に対してその度に新しくニューロンをつないでいるのではなく、すでにあるニューロンのつながりを使いまわしている(リサイクル)していることが分かったという内容です。

これまでは、神経の可塑性(かそせい)といって、新しい刺激が加わるとその度に新しくニューロンが創られると考えられていましたが、そうではないようだということです。


『脳が新しいことを覚える際には古い学習内容をベースにしているということであり、ひいては「何かを覚える時には古い学習内容の影響を受けることがある」ということを意味しています。』

冒頭にお伝えした「過去のデータバンクに依存して、理解したり考えようとしている」という意識的なことが、脳神経のレベルでも確認できたということですね。

逆に言えば、新しい学習を新しいモノとして学ぶことが難しいということにもなります。


「Brain-Computer Interfaces Show That Neural Networks Learn by Recycling | Quanta Magazine」

https://www.quantamagazine.org/brain-computer-interfaces-show-that-neural-networks-learn-by-recycling-20180327/


「神経の可塑性」

https://kotobank.jp/word/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E5%8F%AF%E5%A1%91%E6%80%A7-185307




◆私たちの日常への影響は?


さて、今回ニューロンレベルでも確認された「過去のデータバンクに依存して、理解したり考えようとしている」という仕組みが私たちにどのような影響をあたえてしまうのでしょうか?


仕組みで話が終われば、単に「そうなのね」で終わる話ですが、実はこの内容は私たちの生き方にとても大きな影響を与えてしまっています。


過去のデータバンクに依存してしまうということは、新しものを新しいものとして見ることが出来ないということになります。

これは先入観と呼ばれるものですね。

つまり、先入観でしか物事を見ていないことになります。


・人間関係で見てみると、

知人であればその人について固定した観方で「あの人は〇〇だ」とみているということです。そして、自分の決めつけに基づいて、現実的な関係性を創ろうとしてしまいます。


良い印象の人であれば、その人が期待に沿わないことをやってしまうと、失望したりします。

また、悪い印象の人が、目の前に現れるだけで、身構え緊張したりします。


そう、これはすべて自分の先入観によって、自分が勝手に期待したり、失望したり、緊張したりしているんです。



・コミュニケーションでみると、

相手が話をしている内容のすべてを、自分の知っている世界とつなげて理解しようとするわけです。

すると、必ずズレが生まれてきます。

相手の話す世界は、相手のデータバンクに基づいています。でもそれを自分のデータバンクに基づいて理解してしまうのですから、ズレないほうがおかしいですよね。


でも、私たちの固定概念の中には、コミュニケーションがズレることは「能力がないこと」「恥ずかしいこと」だという先入観がないでしょうか。

先入観で物事を理解し、さらにそこに別の先入観が重なってしまいます。


先ほどの、人間関係とコミュニケーションの事例が合わさるだけでも、私たちの日常に大きな影響を与えていることが分かりますね。

私たち個人と個人の関係は、まったく別の宇宙に生きているといえるほど、たくさんの先入観という障壁があります。

あなたが感じている人間関係のめんどくささは、この障壁が原因かもしれませんよ。




◆まとめ


・人間は「過去のデータバンク」に基づいて物事を理解する。

・脳の記憶は、ニューロンのつながりを創ることで可能にしている。

・新しい学びに対しても、すでにあるニューロンのつながりを使いまわしている。

・私たちの日常の人間関係やコミュニケーションで大きな影響を受けている。



さて、この認識構造やニューロンの仕組みに影響を受けたままだと、人生お先真っ暗になってしまいますが、仕組みが理解出来ているということは、突破することもできることを意味しています。

この仕組みを突破し、さらに仕組みの特性を活用した認識方式が技術として確立されています。

この技術を使えば、「経験から出発する考え」から卒業することができます。

それが認識技術・観術です。


さぁ、一歩踏み出すか、とどまるかはあなた次第です。






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