
数日前から、ある本に挑戦しています。
「心身問題と量子力学」マイケル・ロックウッド 著
これが分厚いのなんの。
早速、第一章から、うとうとしてしまっています。
どんな本なの?というと、
目次
1.意識の謎、2.物理主義と唯物主義、 3.機能主義、4.神経科学、 5.アインシュタインと同一説、 6.意識はどのくらい統一されているか、 7.状態空間、8.物理主義に対する論理、 9.知覚の問題、10.物質のはかり知れなさ、 11.状態とオブザーバブル、12.シュレディンガーの猫のパラドクス、 13.量子力学と意識的観測者、 14.脳は量子力学的コンピューターたりうるか、 15.時間と心、16.デカルトの遺産、
眠たくなりそうでしょう。
一言でいえば、 「人間とは何か」 ですね。
今回は、
「心身問題とは何?」「これまで人類の歴史で、どんな観点で探究されてきたの?」
というところをちょっとまとめてみたいと思います。
◆心身問題とは
心と身体は、どんなメカニズムや構造で人間を構成しているのか。心と身体のお互いの関係性はどんな影響を及ぼしあっているのかを探究するテーマです。 哲学上の古来の問題の一つです。
◆心身問題の観点と捉え方
【古代中世】
古代中世では、心が物質に生命を与えるものと考えられていました。 人間とは何か、その答えは、心と身体のつながりを明確にすることだということが古代から考えられていたんですね。
★心と身体は独立したものである。 プラトン
★心と身体とは、人間という実体を構成する2側面(形相と質料)である。 アリストテレス
中世にはアリストテレスの考えが有力となったようです。 アリストテレスは、 心は物質という材料(質料)に働きかけて、物質を単なる物質にみられぬ特殊なふるまいをする(生死、栄養をとり、感覚し、思考する)人間にまで仕上げる原理(形相)と考えています。 (アリストテレス、トマス・アクィナス)
【近世以降】
近世以降は、主として、心と身体がどんなメカニズムで相互作用しているのかの探究が盛んになります。
主に、一元論と二元論に分かれます。
一元論は、心身のどちらか一方のみが存在するという考え方。 二元論は、心と身体は独立して存在する考え方。
一元論は、さらに、唯物論と唯心論に分かれます。 聞いたことありますよね。
★唯物論は、 真に存在するのは物質のみで、心は物質の相互作用のプロセスであり結果体という考え方。 (ホッブズ、ラ・メトリ、現代の生理学など)
★唯心論は、 物質・身体こそ心の働きによって成立するという考え方。。 (バークリーら)
唯心論は、いくつかの観点があります。
★相互作用説 心身は共に直接的に影響し合っている。 (デカルト)、
★機会原因説 心身のどちらか一方の変化に応じて、神が他方に変化をおこさせている。 (ゲーリンクス、マルブランシュ)、
★平行説 宇宙創生の始めから神が計らって、心身の変化をうながしていて、心身は互いに影響し合うものではない。 (ライプニッツ)
【その他】
★二重側面説(一元論の変形) 心的現象と物理的現象とを同じ存在の二つの側面とする。 (スピノザ、フェヒナー)
★行動主義 心身の関係は行動で観測できるもの。 (ワトソン、ライル、ウィットゲンシュタイン)

いろいろな観点がありますね。 日本人は、どちらかといえば全て精神であり神でありという観点が根ずいていました。八百万がそうですね。二重側面説にちかいのかなー。 ちなみに、今の世界の二大勢力である「自由資本主義」と「共産主義」は唯物論です。
認識技術・観術では、物質を力としてとらえています。 心身問題については、「力とは何か」「心とは何か」この二つを明確に理解することが重要だとしています。そしてこの二つはなぜ、無いところから有るようになるのかを、メカニズムで解いているのが観術になります。
今回は、忘備録も兼ねての内容になりました。 この内容を参考になる人は、いるのかな。(笑)
また、面白い内容があればシェアしたいと思います。