30歳で脳の1/5が無いことを知って、心と精神が大振れ、でも○○だったことに気付けて、人生変わったという話 Part1

今回は、僕自身の心が経験したストーリーをお伝えしていきます。
長文になってしまっているので、何回かに分けてお伝えしますね。
学生を卒業した後、機械のエンジニアや設計開発の仕事を就いていました。
人よりも機械を信用していたような人間でしたが、特に不満もなく、それなりに充実していました。
それが、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロをきっかけに、いろんな人や問題意識と出会うようになります。
いつの間にか、環境や存在を変化しても、問題の解決には限界があることを感じ始めます。次第に、関心が「人の変化」へと向かうようになり、その答えを求めて、いろんなジャンルの人に話を聞いて回っていました。
ふとした出会いから納得できる教育コンテンツと出会うことになります。
今回の話は、人づくりの世界に転職して、3年目の年末から、一年ほど療養していた時に起きた話です。
◆体は丈夫だったのに、突然めまいが止まらなくなる
2006年12月のことです。
毎年この時期は一年の中で一番忙しい時期です。この年も疲労とストレスが蓄積していました。
もともと、コミュニケーションは苦手な人間です。友人からは「何を考えているのか分からない」とよく言われ(笑)、感じていることを言葉にするのに、三日もかかってしまうというあり様でした。
ものづくりとは畑違いという事もあり、思っている以上に疲れていたのかもしれません。
忙しい真っ只中のある日、突然、身体におかしな症状がおき始めます。
営業先でお客さんと見積もりの話しをしている最中に、目の前が回り始め止まらなくなったんです。
お客さんはもちろん、周りの景色から、目に入るすべての認識している世界が回り始めました。
10分ほどたっても治まる気配がありません。
「これじゃぁ、仕事にならないなー」
自分ではどうしようもなく、とりあえず現場は後輩にまかせ、身体を落ち着かせようと、車の中で休むことにします。
結局、数日たってもめまいは治まらず、病院へ行くことに。
内科に行き、耳鼻科を紹介され、メニエル病と診断を受けました。
分けが分からない状態だったので、病名が特定されただけで、なんだかホッとしていました。
その後、精密検査をしたり、お薬ももらいましたが、回復しません。
結果、メニエル病ではないねと診断を受けます。
その後、数ヶ月、原因が分からないまま、過ごすことになりました。
とはいっても、ただ目が回っているだけです。負担にならない程度の簡単な業務は受けていました。
身体を休めていれば良くなるだろうと、かなり楽観的な考え方をしていました。
メンタルが安定していたのは、仕事で「問題なのは判断基準が固定していること」ということを人に伝えたり、研究したりしていたからかもしれません。
判断基準という、人の内面と出会うことが多かったのが幸いしたようです。
しかし、この後、自分自身が問題を抱え、不安定になっていく事になります。

◆ある時から、症状に変化が起き始める
めまいだけだったものが、光が重く痛く感じるようになったり、頭痛がひどくなったりと、数ヶ月で症状が変わっていくようになっていきました。
不快さや痛みが続くと、さすがに楽観的にはいられなくなっていきます。
「なんなんだこれは」
「なんでオレなんだ」
「いつまで続くんだよ!」
ストレスでイライラしたり、漠然とした不安に襲われたり、不安定な状態になっていきます。
そんな日々を過ごしていた頃、発病から約半年がたった5月に、あるニュースをたまたま目にします。
◆原因発見か?
発病から約半年後の5月に入った頃、ある力士の引退ニュースと出会います。
力士
『めまいや頭痛があります』
『これ以上続けることは危険と判断し、引退することになりました』
彼の病名は“隠れ脳梗塞”でした。
「症状がよく似ているぞ!」
「もしかしてこれなんじゃないか?」
原因が分からずのモヤモヤした日々を過ごしていたこともあり、このニュースは、光明のように感じました。
早速その日のうちに、病名をネットで検索。脳神経外科に行けばいいことを知り、近くの専門医に予約を取ります。
運良く、翌日に行けることが決まりました。
「やっと、やっと分けのわからない状態から抜け出せるんだ!」
と、心は期待でウキウキです。
何かできることはないかと、これまでの症状の経緯を細かくメモし、もらさず伝えられるように準備します。
もう、準備万端です。
翌日、病院におもむきました。
お医者さんに、これまでの症状をメモしたものをドギマギしながら伝え、ニュースを見てきたことも伝えます。
お医者さんはじっと聞いてくれていました。
僕の伝えたい事が一段落した頃、お医者さんからいくつか質問を受けます。
やりとりをした結果、とりあえずCTとMRIを撮ってみましょうとなります。
「話がやっと通じる人と話ができた!」
そんな嬉しさでいっぱいでした。こんな時って、話を全部聞いてくれるだけで、安心するもんですね。
後日、別の病院へCTとMRIを撮りに行きます。
その日は撮っただけで終わり、指定された日に、再び脳神経外科へ結果を見に行くことになっていました。

◆ん?黒いモノはなんですかー!!
お医者さんの前に座ると、早速CTの画像を見せてくれました。
脳を横割りにした画像と縦割りにした画像が、いくつか目の前の白く光るレントゲン用のディスプレイに貼り出されました。
ぼく
『ん?』
想像していたものと明らかに違うものが写っています。
ちょっとびっくりして、思わず、
ぼく
『これ僕の画像ですか?』
と聞いてしまいました。
だって、素人が見ても明らかにおかしいだろうと思えるほど、脳の一部が真っ黒になっていたんです。

(写真上が前方、左右は逆で表示されています)
するとお医者さんが
『他の人よりも大きいね。(笑)』
と、とても軽い感じで一言。
ぼく
『へっ!?』
ぼく
『どういうことですか?これ(左前頭葉)が黒くなっているものは何ですか?』
お医者さん
『これは液体だね。液体は黒く映るんだよ』
お医者さん
『ちなみにね、左と右が逆に写るんだよ』
その後は、お医者さんと一緒に大笑いしながら話しを続けていました。
ぼく
『へぇーこんなんでよく生きてられますね(笑)』
お医者さん
『3パーセントしか使ってないっていうからね(笑)』
その時は、もう完全に他人事のようで。深刻になるどころか、人体の不思議に感心してたほどです。
肝心の症状との因果関係については、明確な答えは得られませんでした。
関係があるかどうかは分からないという回答だったんです。
他の医者の意見も参考にするといいよと、○○門病院や○○大学病院を紹介されました。
その日は、なんの不安も恐怖も感じてはいませんでした。
むしろワクワクしていたくらいです。
「液体ってなんだ?」「液体が脳の中にあるって?」
そんなことに興味津々で、好奇心だけが広がっていました。
次回に続く